さて、今日お邪魔したのは、毛利先生が行なっているオンライン授業、 グローバル研究2。
これまでご紹介したZoom授業とは違い、今回の授業は参加人数80名!
そんな大人数をオンラインでまとめるって、一体どんな!?
早速、毛利研究室にお邪魔してみました。
研究室には歴代の学生さん(ゼミ生)達からの贈り物が、所狭しと並べられています。
卒業後も時々研究室を訪ねてくる学生さんに、普段は顔をほころばせている先生は、オンライン授業をこれから始めるとあって、パソコンとにらめっこ。
「ハイ、メンバーが70名を超えてきたので、そろそろ授業を始めたいと思いまーす」
「みんな聞こえるかな?」
「月末WIFI落ちの人もいるかもしれないので、私が講義している間は、カメラをオフにしていても大丈夫ですからね」
さて、今日のスタートはまず、先週の中間発表の振り返りから。
「前回の授業では、ミーティングルームに設けられたチャットにたくさんのコメントが上がりました。ありがとう」
毛利先生の授業は、“SDGs(持続可能な開発目標)” の “ジェンダー(男女の性区別)平等を実現する”と“海の豊かさを守ろう” がテーマ。
最初の1時間は、テキストとネット上の動画、先生自作のパワポ資料などを使った講義が行われ、
残り30分は前期にチーム全員の共同作業で創り上げる動画の話し合いと制作に当てられている。
「みんな聞こえてるかな?」
すると画面上に、たくさんの「いいね!」マーク。
「よかった、よかった。じゃ、続けますね」
今日のテーマは、SDGs(持続可能な開発目標)における、海を漂流するプラスチックゴミについて。
「みなさんは、7月1日からコンビニで無料のレジ袋がなくなるの、知ってますか?」
「そう、プラスチックはその便利さから大量生産時代の社会の発展を支えてきたわけですが、
その素材は完全に分解されないため、一部は海洋プラスチックごみとして、海上を漂流しています」
「太平洋のごみ海域と呼ばれているところには、なんと、日本の国土面積の4倍のプラスチックゴミが溜まっているんですよ」
画面の向こうから、「なるほど」「そうなのか」という学生さんの声が聞こえてくる(気がする、笑)
「生態系の影響がどういう風になっているか、みなさんもニュースで見かけたことがあるのでは?」
毛利先生の講義は、傍らでテキストを読みながら、資料を共有しながら、動画を見ながら、進めていくスタイル。
授業は1時間が経過。
「さあ、ここから先はチームに分かれて、動画の制作に入ってもらいましょう」
ここからが壮大な実験。80名がオンライン上で14のチームに分かれ、各々のミーティングルームへ。
前期の講義の集大成として、毛利先生が指し示してくれた社会問題に対して、どういう解決策が考えられるか、を、動画にまとめようという試み。
リアルでなら、14個の部屋に80名がそれぞれ入室していくには時間もかかるけれど、オンラインでならほんの2秒、笑。
ただZoomも完璧ではなく、なにしろ80名という大所帯だから、
たまに迷子になって、毛利先生のいる画面に戻ってきてしまう人も。
迷子になった学生さんを、毛利先生が一人一人丁寧に、指定されたミーティングルームに誘っていく。
ハイ、オンライン上、で! 笑
「さあ、オンライン上のチームで動画を制作しましょう!」といっても、
その表現方法は限りなくある。テキスト、写真、トーク、ムービ撮影。
さあ、顔を合わせずにチームでどういう表現を選択するか。ムズカシイ……。
そこで毛利先生は、オンライン授業が始まった最初の頃に、映像制作の専門家を招聘。
「これからの表現方法として “動画” の作り方は全員ができるようになっておいた方がいいから」
各チームはまず、全員で同じ方向を向くため、つまり協業していくために、シナリオを制作しました。
あとは、ドラマ仕立てにしようが、インタビュー方式にしようが、パワポで表現しようが、資料を貼り付けて説明しようが、各チームの自由。
とにもかくにも、毛利先生が提示した『現代の社会問題』に対し、どういう解決策が考えられるか。
それを3分間の動画にまとめるのがミッション。
「実はね。各チームの動画が出来上がったら、○○が主催しているSDGsクリエイティブアワード賞に応募してみようと思っているのよ」
賞金はなんと10万円! これは動画制作をする学生チームにとっても、大きなモチベーションになります、笑
前期授業の集大成、最終的な動画発表は、7月10日(金)。
講義を受けて、そこで考えた自分たちのアイディアを、オンライン上で動画発表!
というこの、学科でも前代未聞の大実験。どんな作品が各チームから生まれてくるのか、今からとても楽しみ。
これをご覧下さっている皆様も、また報告しますので、どうぞ楽しみにしていてくださいね。