卒業後に直面するビジネス社会。そこでは往々にして、異人種同士が手を組み、新しいビッグプロジェクトが誕生させていく。
なら。もしかしてそれ、大学内コラボでも、できるんじゃない?私たちは “国際コミュニケーション学科”。ちょっと遠くにいる “情報学部” とコラボしたら、今をときめく何かが生まれるのでは?それが着想の原点。
大雑把にカテゴライズするならば。国際コミュニケーション学科の学生→テクニカルな技術そのものより、人に訴求力のあるものが何かを考えたりするのが比較的得意。対して、情報学部の学生→対ヒトとの間にあるものを探るよりも、対マシンと向き合って粛々と技術開発をする方が得意。
両方の得意を合わせれば、【人の心に刺さるアプリを開発できる!】
そこで。 “情報学部” の学生も一緒に現地に行こう!そしてマルタ島で一緒に英語を学ぶのと同時に、余った時間で現場のコンテンツをたくさん集めて、せっかくだもの、マルタ島を紹介するアプリを作っちゃお!それもオープンキャンパスに来た高校生向けに!
マルタで訪問した英語学校は、Malta Lingua School。徒歩10分の寮にステイ、6名のルームメイトとともに過ごします。英語の授業は9:00から12:00まで。レベル別で4-5のチームに分けられ、他国から来た留学生と一緒にゲーム形式の授業で英語の能力を磨きます。そして午後は、アプリの制作に向けた素材集めやチームごとのミーティング。国際コミュニケーション学科に属するメンバーと情報学部のメンバーは、考え方の “当たり前” が違うので、アプリのテストプレイをしても「あれ?思ったのと違うなあ」となることも多々。
「マルタの人とのコミュニケーションのハードルが高そうと、そこを心配していたのですが、情報学部の仲間と現地で協業をするうちに、実は同じ言語を話す日本人同士でも発想がまるで違う→コミュニケーションのハードルが高い場合があるってことを、改めて再認識しました」
って?
「物事を穏便に運ばせようとするなら、“相手にただ同調”しているのが波風立たなくていい。島国でのコミュニケーションって、そういう場合が多いですよね。けれど、新しい何かを異分野同士が協業して生み出そうとするなら、 “相手と自分の軸がそもそも違う”ことを直視することから始まるんです。例えば。私たち国際コミュニケーション学科の学生は、オープンキャンパスにやってくる高校生を頭の中で想像しながら『こんなアプリになったらいいな』と提案をするのですが、情報学部の方からすると『それはNGとかテクニカル的に無理』とかいろいろ出てくる。一緒にプロジェクトを組むって、その擦り合わせと互いの落とし所を見つける作業の連続。正直、面倒くさいなと感じることも多かったのですが、次第に相手の思考回路のパターンが理解できてくると、チームワークが良い方向に変化し、互いのアイディアがいい塩梅で按分されたところで、双方の専門性を生かした良質なアプリが出来上がっていくんです」
相手が情報学部の日本人だったとしても、マルタの人だったとしても、ちゃんと相手の話を聞き、分からないことを尋ね、理解をしようと努力する。丁寧な会話を意識していたら、マルタの現地の人々も併せて、【質の高いコミュニケーションを獲得した感】があったそう。
「コミュニケーションの方法って色々あるけれど、きちんと相手と対峙した時のそれって、非常に強い結束を生みますよね。俺らの願いはただ一つ。『オープンキャンパスに来てくれた高校生たちに、俺らが感じたマルタ島の空気感をアプリで伝えたい』。その制作に、今夢中なんですよね」
ただ語学を学ぶだけでなく、実業をも伴うマルタ島フィールドワークは、アプリのお披露目を持って完結。オープンキャンパスで公開されます、お楽しみに。