4月に入学してから、zoomのみでお会いしてきた新入生たち。
9月11日(金)、これまで水を打ったように静かだったキャンパスに久しぶりに学生の明るい声が戻り、学科と新入生との交流会が行われました。
『密』に配慮して用意された教室は、100名強の学科の新入生に対して4つ。
全員マスク着用、2mのソーシャルディスタンスを取る厳戒態勢で行われたものの、およそ半年ぶりに人と人との温もりが宿った教室は、それこそコロナ禍にならなければ気付かなかったかけがえのない空間。
『入学してもキャンパスに来られない新入生たち、大変だったよね』
『新入生とzoomのみで会っていた教員&先輩、寂しかったよね』
昨年は普通の日常だった光景が、今年はなんだか奇跡のようにも思え、この日は居合わせた誰もがキャンパスで人と会える喜びを噛みしめていました。
交流会が始まった教室に突然現れたのが学長。
通常なら入学式で他学部他学科の学生が一同に介した大会場での挨拶となるため、個々に学長を間近に仰ぎみることもなかったわけですが、今年は学長の方から20数名が待つ教室を、一つ一つまわってご挨拶。
「この日を心待ちにしていました。みなさん、今日は思う存分、キャンパス内を歩き回ってもらい、お気に入りの場所を見つけてください。ここは、東京でも有数の自然環境に恵まれたキャンパスです。心地よい風を感じて帰ってください」
そして学科の教員たちも、満面の笑みで新入生に自己紹介とご挨拶。
K先生は「みなさん、コロナ禍が終わったら、ガーナに一緒に行きましょうね!」
この日、大活躍したのは、4月のオリエンテーションキャンプを担当することになっていた3・4年生たちでした。彼らは、初対面の見知らぬ者同志が打ち解けられるよう、たくさんのゲームを用意し、会場をリードしてくれました。
最初は緊張して体をかたくしていた新入生たちも、肩の凝らない先輩たちの表情に思わず肩をすくめて「アハハハ!」。
そう、国際コミュニケーション学科は、ヒトとヒトとのコミュニケーションの達人を生み出す学科。ですからどんなシャイな人でも、心配無用なのです。
『共通点探しゲーム』や『ジェスチャーゲーム』のおかげで、驚くほど短時間に互いが打ち解け合うことができました。そして休憩時間に入る頃には、新入生同士が、ごく自然な感じで会話を楽しむまでに。
第二部は、学科に在籍する先輩たちがこれまでどのような活動をしてきたのかを、小グループに分かれてパソコンで新入生たちにプレゼンテーション。
「みなさん、カンボジアって知ってますか? 途上国のイメージだと思うのですが、私たちは現地の学校と組んで、でんじろう先生の大実験をやり、大好評を博したんですよ。行ってみたらイメージがガラッと変わりました」
「僕はイギリスに留学していたのですが、あれは本当に行ってよかったです。ホストファミリーが僕の行ったところはとても良くて……」
「私はオーストラリアに行ってたのですが、現地の学校の様子、みなさん知りたいですよね? 最初は授業についていくのも大変だったのですが……」
どこのグループも、最終的なプレゼンの結論は、「早くコロナ禍が終わって高飛びできるよう、今のうちからみんなで準備しとこっ!」
どれだけ教員が説明するより、実際に年齢が2-3歳しか違わない先輩たちが話すと説得力が満載。新入生たちも身を乗り出し興味津々で話を聞いていました。
「そう、留学が難しそうなら、リモートで留学すればいいよ!(今年はサマースクールに参加してくれた学生の大学にリモート留学できるかも)」
「フィールドワークも従来通りのやり方が難しいのなら、新しい方法を我々自身が編み出して、手にする道具が増えると考えればいい!」
学科には、ピンチをチャンスに変えるアイディア満載の教員がたくさんいます。学科教員たちは閉会後も学科事務室に集まって、様々な議論を交わしながら未来への画策をしていました。
まだまだ先は見通せませんが、今後は徐々に対面のチャンスも増えてくることでしょう。新入生は新しく知り合った同級生たちと、仲良く帰っていきました。
我々教職員も後期のzoom授業に勤しみつつ、いずれその日が来たらすぐに動き出せるよう、新入生たちを見守り、支えていきたいと思います。
今後とも、国際コミュニケーション学科をどうぞよろしくお願いいたします。