「高校と大学の授業、ざっくり言って何が違うの?」 オープンキャンパスに来てくれた高校生からこんな質問がよくあがります。
まずは授業時間。高校では50分程度だったものが、大学になると90分になります。
時間の長さのほか、もう一つ、高校とは全く違うのが、授業内容に対する各自の姿勢。
高校では “受動的” に教員や教科書から知識を得ることが多いのに対し、大学では “能動的” に自分の興味があるものを調べ、学び、その結果を授業内でフィードバックするという形になります。
その一つが、とあるゼミで授業内で行われていたこんな “ビブリオバトル”。
3分間で最近自分が読んだ本をゼミ仲間に紹介し、飛んでくる質問に答え、最後は全員で人気が高いチャンプ本を選ぶという、知的な読書会コミュニケーションゲーム。
さあ今日は各自、どんなオススメの本が飛び出すかな。
発表する学生さんは各自、本の客観的な解説をするだけでなく、どの部分が自分の気持ちに刺さったのか、またどの部分が推しポイントだったかを伝えることによって、周りのゼミ生はその人の人と成りを知ることができます。さらにはその人が解説してくれた本の世界を知ることによって、自分だけでは知ることのなかった新しい世界へと興味を掻き立てられる、というのがこのビブリオバトル。
今回も学生さんが持ち寄った本は、実に面白いラインアップとなりました。
「この本は、物理学者が日常に起きる些細な現象を解説するのですが、小さな頃に見た事象が改めて、あ!そういうことだったのか!と分かってとっても面白いんですよ」
「これは皆さんもよく知っている相田みつをさんの本。この中に、『トマトとメロン』の話があるのですが、『トマト』はどれだけ肥料を与えられても決して『メロン』になることはないという詩を読んだとき、これでいいんだって元気をもらいました」
「スマホ全盛の時代になって、みなさん今はもう堅苦しい国語辞典でわざわざ言葉を調べる機会は少なくなったと思うのですが、僕は最近このユニークな国語辞典があることを知って、購入してみました。これ、広辞苑と比較してみるとよくわかるのですが、ただの言葉の解説だというのに、実に奥が深いんです。例えば “真面目” という言葉。広辞苑だと“真面目=良いこと” という解釈で説明されているのですが、こちらの新明解国語辞典だとそういう解釈のほかにもうひとつ “面白みがないこと” ←笑 とと解説されてるんです。この時点は解釈の視点が複数に及んでいるのが面白いな、と」
他にも短歌の本や文学に関する本を持ってきた人も。それぞれに、なぜこの本を選んだのか、どこが面白いと思ったのか、その人なりの視点&世界観を聞いているだけで、ワクワクしてきます。
そして本日のチャンプ本は……。過半数の得票を集めた「新明解国語辞典」に決定!
少人数の家庭的な雰囲気の中で、自分の感覚を仲間に披露しながら、自分も仲間から刺激をもらえる。すなわち、自己表現できる機会を与えてもらえる、それが大学の授業。
自由度高めの授業は、積極的になればなるほど自分の個性にも磨きをかけることが可。
国際コミュニケーション学科は、自由な環境で思い切り自分磨きをしたい人を待っています!