学科では毎年、国連のUNHCR(難民高等弁務官事務所)主催の映画祭で上映される作品に、字幕をつける仕事を請け負い、『映像翻訳』を履修した学生たちがプロの指導のもと、翻訳作業を行っています。
今日はその上映会。今年の映画は、『学校をつくる、難民の挑戦』。アフガニスタンなどから様々な理由で祖国を追われた人たちが、どのように生き、どんな生活をし、自ら苦難に立ち上がり学校を作るなど、難民たちが歩く道のりを伝えるドキュメンタリー映画でした。


「普段生活していると、難民という人たちに会うこともなく、本当に自分には関係のない存在だと思っていましたが、こうして映画の翻訳に携わることによって、実際にこの世界には祖国を追われ、希望のない明日に不安に怯えながら暮らしている人たちがたくさんいることを知りました。ニュースで聞き流していたことに、耳を傾けて考えるようになりました」
今回のゲストトークには、難民問題に詳しい加藤めぐみ先生もご登壇。

「実際、まだ日本ではいわゆる “難民” という人たちの受け入れを他諸国よりもしてはいませんが、それでも年間何百人という単位で、難民認定を受けて入国してきている人たちがいます。これからもっと増えるかもしれない。平和に暮らせるということが当たり前ではないことを意識するだけで、日常への見方が変わっていきますよね」
学科の学生たちのために、映画の主人公が現地から送ってくれたスペシャル動画も披露されました。
「我々が生きているこの現実を、映画の翻訳をしてくれることで、日本の皆様に知らせてくれて、本当にありがとう」

来場者は100名あまり。外部からも多くの方が観覧に来られました。
ただ、机に座って教員の話を聞くのではない、自分たちが主体的に動いて学べる授業がたくさんあることが、学科の醍醐味。この“映像翻訳” の授業はまさにその一つ。映画が好きで、自分がその翻訳に携わってみたいと思う人たち、ぜひ学科にお越しください!
翻訳を専門職としたプロ講師たちから、今の時代に即した翻訳仕事の生の学び&実践授業を受けられますよ☆
