「英語を学んでみたい!」そう思って学科に入学してきてくれる学生たちには、「小さい頃から洋画が好きで、字幕からでなく英語そのもので映画を楽しみたいと思った」という人たちが少なからずいます。そんな学生たちのために、「いや、あなたが自分で解釈した表現で、オリジナルの字幕を作ってみちゃえば?」というのがこのフィールドワーク。教えてくれるのは字幕翻訳のプロ『日本映像翻訳アカデミー』の先生です。

取り組む映画素材は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)から提供されるドキュメンタリーが主。この映画は毎年秋に開催されるUNHCR協会が主催の「難民映画祭」で、実際に上映されます。授業では最初、短い映像作品を使った演習を繰り返し、慣れてきたら夏頃からUNHCRの字幕翻訳に取り組みます。チームに分かれて受け持ちの担当パートを完成させ、最終的にそれらをつなぎ合わせて完成させます。


どうすれば、シンプルな言葉で観客に情感が刺さる言葉をつけられるか。それには英語や日本語といった言語そのものの理解のほかに、映画の舞台となっているエリア(難民が題材なので、彼らが暮らす場所の社会的背景など)への理解が必要となります。だから学ぶのは、“コトバ” ではなく、背景や社会情勢などもひっくるめた “文化” 。つなげた翻訳を全員で何度も見返しながら、1本の映画を統一感のある&深みのある字幕に仕上げていきます。

翻訳が完成したら、今度は大学内で行われる『特別上映会』の準備がスタート。チラシやポスターの制作に始まり、SNSでの告知、また上映会当日のゲストスピーチのセットアップなど、すべて履修した学生が主体で行います。「コツコツと学内で制作物を作り上げて、最後、たくさんの一般の人の前で披露する。そのほどよい責任の重さと社会にちゃんとコミットできている実感が、このフィールドワークに醍醐味です」。




